こんにちは、白蜜(しろみつ)です。
鳴海風さんの「円周率を計算した男」という小説を読みました。
この本は家の本棚にあったのですが
「あれ?この本、買ったけど読んでない気がする」
って思ったので、読んでみました。
長編小説かと思って読み始めたら、短編集でした。
もともと数学が好きなので和算についての細かい記述があるのかなと思っていたら、いい意味でそういう記述が少なかったです。
すごく読みやすい。
数学が嫌いな人でも、時代小説集として楽しめると思います。
物語の舞台は江戸時代。
読み進めていくと時代が下っていくのですが、前の小説で出てきた人物が次の小説でも出てくるところが「いいね!」って思いました。
時代の流れも追いやすいですし。
「あぁ、この小説はさっきの話から〇年後が舞台なんだ」っていう感じ。
和算を極める面だけではなくて、登場人物の人生や恋なども描かれているのですが、僕はどちらかというと人生や恋の部分にすごく惹かれました。
悲しくなったり、胸が痛くなったり、うれしくなったり。
現実世界での僕は、そういう恋や愛にあふれた「潤いのある人生」からは全くかけ離れた生活をしているので、余計にそう感じるのかも。
・・・(´;ω;`)ブワッ
僕が好きになる人には、もれなく恋人か夫がいるっていうね
鳴海さんという作家さんの作品は初めて読んだのですが、(失礼ながら)意外と面白くて、他の作品も読みたくなりました。
数学が好きな人も嫌いな人も楽しめるし、時代小説としても面白いし、江戸時代の文化についても理解が深まるし、とてもいい作品でした。