長期投資家・白蜜の思考回路

投資メインで政治からゲームまで、なんでもアリな雑食ブログ

日本銀行の利上げとこれからの株式市場について

こんばんは、白蜜(しろみつ)です。

8月になりました。

先月の振り返りをする前に、いま大騒ぎになってることについて僕の見解を書きます。

 

ちなみに結論としては

「積み立てはやめる必要も金額を減らす必要もない。淡々と続けましょう。むしろ安く買えて超ラッキー♪」

ってことです笑

 

まずはじめに、今回の利上げは悪手だったと思います。

僕がそう考える理由は大きいものだけでも4つ。

 

【理由その1】個人消費の弱さ

いまの日本人はまだデフレ体質から脱却できていないと思います。

少しでもネガティブなニュースがあるとすぐに消費が弱含む傾向にあると感じます。

日銀は今年の夏以降に名目賃金が上昇し物価は落ち着いてくるので個人消費は底堅く推移すると考えていたようですが、日本人にこびりついたデフレ信仰はそんなに簡単に打ち破れない。

 

【理由その2】日本経済の弱さ

植田総裁は「今は実質金利がマイナスなので少しくらい名目金利を上げても実体経済への悪影響はほとんどない」という主旨の発言をされていましたが、これも間違っていると思います。

確かに経済理論的には総裁の言うとおりだし、諸外国ではその理論が当てはまることが多いのは確か。

しかし逆に考えれば「実質金利がマイナスの状態が長く続いているのに、経済が全く過熱状態にならない」とも言える。それは日本経済が非常に弱く脆いということと同義です。

そんな状況で短期の金利を上げてしまうと経済への影響は小さくはないのではないでしょうか。

 

【理由その3】国債買入額減少との同時実施

今回の金融政策決定会合で日銀による国債買入額を減少させることは以前からアナウンスされていました。しかしこれは過去に例のないことなので市場への影響は慎重に見極めるべき政策です。

そのようなデリケートな政策と金利の引き上げを同時にやったらどうなるかは誰にも分からなかった。

 

【理由その4】タイミングが最悪

米国のFRBによる利下げが9月にも行われるというのが市場のコンセンサスであり、8月のジャクソンホール会議でのパウエル議長の演説も市場の注目を集めています。

しかも日銀が政策決定をした直後にFRBの理事会が行われるというスケジュールでした。米国の政策がどう変化するか、あるいはしないのか。それが分からない状況での金利引上げ。

とにかくスケジュールとタイミングが最悪でした。

 

ちなみに少し捕捉しますが、SNSでは岸田首相や財務省の圧力によって日銀が利上げを行ったというトンデモ論が叫んでる人たちがいますが、いつもの妄想なので気にしなくて良いです。

岸田政権では1年ほど前から2024年の夏ごろにインフレはピークを迎えると考えており、それを明言していました。そのため、今年のボーナスに合わせて定額減税も行ったし、効果的なタイミングで為替介入を行って時間を稼いできました。

その岸田政権がわざわざ圧力をかけて利上げさせる理由がないし、もし圧力で利上げをさせることが出来るのならもっと早いタイミングで出来た。

米国大統領選挙直前、しかも米国の利下げが間近に迫っている今の時期にやるなんてことはあり得ない。

 

そして仮に圧力があったとしても「国債買入額の減少のアナウンス効果で円安は止まるし、米国の利下げも近いからこれ以上の円安は起こらない。」等と説明すればよろしい。

それが出来ずに圧力に屈して利上げをしてしまうなら中央銀行総裁の職務を引き受けるべきじゃなかった。

 

…長くなりすぎたので、結論だけサクッと書きます。

 

今は日銀の利上げ、米国の利下げが間近、米国の雇用統計が予想外に弱い数字といった要素が重なってパニック売りが出ていますが、今月のジャクソンホール会議でのパウエル議長の演説である程度の鎮静効果が期待できます。

(その頃までに自然に落ち着いている可能性もあるけど笑)

また日銀が利上げをしたからといって、日米の超優良企業の稼ぐ力が衰えることは全くない。日本の輸出企業の利益が円高に振れたことで少しは減るかもしれないが、長期的な成長シナリオに影響はゼロ。

 

なので毎月積み立てをしている方はS&PでもNASDAQでもオールカントリーでも(もちろんそれ以外でも)自分が信じた優良銘柄への積み立てを淡々と続けていればよい。

個別株の場合も(自分が長期的な成長を確信している企業であれば)市場が落ち着きかけた頃に買い増しをすれば良いと思います。短期的には乱高下する可能性があるので、不安ならば時間分散してもOK。

 

投資初心者の方は不安な気持ちから積み立て額を減らしたくなる方がいるかもしれません。

2000年以降いままでの間に様々なショックにより株価は一時的に大幅下落しました。ドル円も120円→80円→120円と大きく変動したこともありました。

しかし、その間ずっとS&Pやオールカントリーの投資信託に積み立てを継続していれば資産が大きく増えたことは歴史が証明しています。

直近でもコロナ禍で株価は大きく下がりましたが、その後の値動きはどうだったでしょうか。思い出してほしい。

 

不安な気持ちになるのはとても共感しますが、いまは「安く買えて超ラッキー。」くらいに考えて、毎月の積み立てを淡々と継続していきましょう。

世界の株式市場は第二次世界大戦もオイルショックも同時多発テロもリーマンショックもコロナ禍も全て乗り越えて成長してきました。

人類の強さを信じるときではないでしょうか。

 

今はピンチじゃない、チャンスだ。

市場参加者が総悲観の時にこそ大チャンスがあるのです。

 

本日は以上です。

最後までお読みいただきありがとうございます。